小田急線10人刺傷事件の日、線路を歩きました。
「幸せな女性を見ると殺したいと思うようになった」という
對馬悠介容疑者(36)が快速急行新宿行きの車内で起こした10人刺傷事件。
ちょうどこの時、隣の線路を走る下りの急行藤沢行きに乗っていました。
あと少しで降りる成城学園前駅というその時に
「列車を停める緊急停止ボタンが近くで押されたので急停車します。」
というアナウンスの後に急停車。
すぐ動くかなと思ったら動かず
「先ほどすれ違った快速急行の車内でお客様トラブルがあり
警察が対応中のためしばらく運転を取りやめます。」のアナウンス。
お客様トラブルか、コロナで窓を開けるか開けないかの揉め事かな
位に考えていたら全然運転再開せず30分経過。
Twitter見たら、快速急行の車内で刃物を振り回し刺された人がいるとの情報。
その後アナウンスは「警察・消防が対応中」となり消防=救急車だなと思い
新宿~成城学園前駅は乗車時間20分弱。
すぐ降りるので普段から席が空いていても座る習慣が無くドア付近に立っていましたが
90分も経過すると足も腰も痛くなり・・・
そうこうしているうちに「列車を動かせる見込みがないため、
これから皆様には線路に降りていただき成城学園前駅まで歩いていただきます。
降りる準備ができましたら1号車(先頭車両)のお客様から順に降りていただきます。」
というアナウンス。
私がいる場所何両目の車両?またも諦めゲーム続行。
隣の準急本厚木行きは先頭車両だけでなく、途中の車両からも
乗客を梯子(はしご)で線路に降ろしたようで降車が早く進んでいました。
こちらはなんと梯子1つ、10両編成で乗車率150%とアナウンスしていました。
途中で「梯子を増設する打ち合わせも行われていますが、
後方部の車両のお客様は降りるまでにお時間がかかってしまいます。」とアナウンス。
いったいどういうこと?!と思ったのですが
自分が梯子で降りる順番が近づき理解出来ました。
梯子と言っても飛行機のような頑丈なタラップでは無く簡易的なもの。
ボランティアの方か小田急の方かわかりませんが、
男性の方が2名、はしごの両側を押さえ一人ずつ後ろ向きで降り
地面に到着するまでに「3,2,1」と掛け声をかけてくださいました。
また「レールに気を付けてください!」と乗客一人一人に注意喚起。
またリュックの方以外は危ないからと地面に到達するまで
運転手さんが上で荷物を持っていてくださいました。
うん、これは時間かかりますね。
線路に降りるって簡単ではないんだなと初めて知りました。
列車と線路は高さがあるし、何よりレールがあって危ない。
もう10両編成、150%の乗客を一人ずつサポートして降ろす
小田急電鉄の方に大感謝です。
線路を歩くなんてこの先なさそうなのでスマホで撮影しましたが
暗くてブレブレ。
成城学園前駅を目指して歩きます。
勝手に映画「スタンドバイミー」のように本当に線路の上を歩くのだと
勘違いしていたのですが、歩くのは正確には線路わきのコンクリートの上でした。
ただ御覧の通り真っ暗。高架線路上は外灯なんてないのだと初めて知りました。
成城学園前駅は歩いて100メートル位?あっという間でした。
ただ線路からホームに上がるところは道も狭く
もしヒールだったら大変だったなと思いました。
線路を歩いて成城学園前駅に到着したら22時20分。
駅の電光掲示板は電車が停まった時のまま。
そう、この20時33分成城学園前駅発の急行藤沢行きに乗っていました。
私は幸いにも3両目だったので比較的早く降りられましたが
最後部の10両目の方とかいつ降りられたんだろう。
そして乗客一人ずつ降りるサポートをする運転士さん、
小田急電鉄の方、ボランティアの方。
本当にありがとうございました。
電車の運転再開は確か24時過ぎ。
家に帰れず途方に暮れている方も成城学園前の駅でたくさん見かけました。
「幸せな女性を見ると殺そうと思うようになった。」
「電車なら大量に人を殺せると思った。」
「灯油を撒こうと思ったが入手できずサラダ油を撒いた。」
などと恐ろしい供述が報道されています。
小田急の登戸~下北沢は8分間と小田急の中では長いみたいですが
10分、20分停車しない路線なんてたくさんあるはず。
電車に乗るときに手荷物検査も金属探知機の検査も行われない日本では
もう自分の身は自分で守るしかありません。
昨日も今日も小田急線に乗りましたが
車内の雰囲気が今までと明らかに違いました。
「あー」と奇声を発している若い男性がいましたが
それぐらいでは今まで何も感じなかったのですが
車両を移る人、電車を降りる人も少なからずいました。
常に監視している人もたくさん。
自分の周りに怪しげな人がいないか常に監視し
例え誤りだったとしても声を上げて周囲も巻き込むしかありません。
ガソリンを撒かれ火を付けらたら終わりです。
散弾銃を乱射されても終わりです。
走る電車に逃げ場なんてありません。
防弾チョッキを常に着る?催涙スプレーを持ち歩く?
中国やロシアの駅では手荷物検査、金属探知機がありますが
もう東京でもやってもらいたいと思います。
本当に恐ろしい。未だ実行していないだけで
世間を恨み、自分の不幸は社会のせいという思考回路で
同じようなことを考えている予備軍がたくさんいると思います。
電車に乗るのも命がけです。
約2時間車内に缶詰め、線路を歩いてその後は成城学園前駅から
もちろん電車が運休中の為、歩いて帰宅。
自宅に到着したのは23時過ぎでした。。
ビールが美味しかった。